UTMF 2018

Ultra Trail Mt.FUJI (ウルトラトレイルマウントフジ)

富士山の周りの山々を繋いで走る、総距離168km、累積標高8000mの日本最大のトレイルランニングレース。

私自身は2013年からこの大会に参戦していて、今年で5回目。

今までで一番多く出ている大会でもあります。


5回のうち最高順位は6位が2回。

この大会は女子は総合5位までが表彰対象なので、今まで後一歩のところで表彰台を逃してきました。

「今年こそは何としても表彰台に立ちたい」

それが今回の大きなモチベーション。

その目標を達成するために、自分にできる最大限の準備をしてきたつもりです。


100マイルという途方もない長い距離を走りきるために必要なことは、体力的な面はもちろんのこと、それ以上に強い気持ちがとても大切です。

レース中には、脚の痛み、疲労、眠気、気持ち悪さ、内臓トラブル、その他様々なことが起こりますが、そういった中でもいかに自分のメンタル面を良い状態に保てるか。

先に挙げた様々なトラブルは、自分ではどうしようもないことだけど、唯一、気持ちだけは、自分でどうにかできる。自分自身でコントロールできることだと思っています。


UTMFを走る前にたまたま何かのスポーツ記事で「ポジティブマインド」について読みました。

「スポーツの局面において、キツイとき、負けそうなとき、苦しいとき、そういった場面でも笑顔を作る選手がいる。ただやけくそになっているのではない。笑顔は自分の思考回路をネガティブからポジティブに変えてくれる。そしてポジティブなマインドの方が体の動きが良くなったり、良い流れが自分に引き寄せられてくる。」


私はこの記事をUTMF前に読めたことが、奇跡だと思いました。

今までのレース中でも「いつも笑顔だね」と言われることも多かったりしましたが、今回のUTMFではそれをいつも以上に意識しました。

でも、意識と言っても、無理矢理笑っていた、というようなことはほとんどなく、やっぱりエイドでサポーターに会ったり、みんなから応援してもらえたら自然と笑顔になります。


そしてそのとき感じたのは、

「自分が笑顔でいたら、周りも笑顔になってくれて、それがその場の雰囲気もよくしてくれる。そしてそんな明るい気持ちのまま、また次へ走り出せる」

考え方はいろいろあると思います。

本当にきつかったら笑顔になんてなれない。

とか、

追い込み方が足りない。

とか。


実際に私も140kmあたりの杓子山では、本当にきつくて、回っていたカメラマンの人に対して「本当にキツイ」とか「自分の脚じゃない」とか弱音も吐いたし、苦しい顔も見せていたと思います。


でも、それぐらいきつくても、杓子山を下りたときに仲間や友達が応援に来てくれていたら、やっぱりそこで笑顔になれたし、元気も出た。そして、また体が動いた。

今回の100マイル、26時間51分という時間の中で、私のポジティブな気持ちは、私のネガティブな気持ちに勝っていました。

それが、自分が目標としていた「表彰台」という結果に繋がったと思っています。


今回もたくさんの方が応援してくれて、速報などを見て気にかけてくれて、そういった皆さんがいてくれるから、私もこうやって走り続けられることができました。

最初から最後までサポートとして回りながら応援してくれた旦那さんと親友には、本当に本当に本当に感謝です。2人がいなかったら、この結果はなかった。

そして私の挑戦を応援してくださるメーカーの皆様、

#ALTRA #Answer4 #shotz #ホシノインソール #アミノバリュー

今回もたくさんたくさんお世話になりました。本当にありがとうございました。

そして、この長い長い旅を共有した選手の皆さん、スタッフの皆さん、本当にかけがえのない時間をありがとう。


今年も多くのことに気づかせ、学ばせ、経験させてもらえたUTMF。

こ経験を糧に、今年もさらなるチャレンジをしていきたいと思います。


Yukari Hoshino

Yukari Hoshino / Run NM

栃木県日光市在住のマウンテンランナー星野由香理のオフィシャルページです。山を愛し、自然から多くを学び、日々野山を駆け回りながら生活しています。アスリートから一般の方までのトレーニングをサポートするフィジカルトレーナーとしても活動しています。

0コメント

  • 1000 / 1000